子宮頸がんワクチン シルガード9

子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)

子宮頸がんはワクチンで予防できる癌です。

定期接種対象となる小学校6年から高校1年相当を含む全てのの10代の皆様と子宮頸がんが増加している20歳から30歳代の皆様の将来のためにお一人でも多く、広く受けて頂きたいワクチンです。


子宮頸がんとは

子宮頸がんは子宮頸部(子宮の入り口)に発生する癌でHPV(ヒトパピローマウイルス)感染が原因と考えられています。子宮頸がんは20から30歳代の若い女性では最も多い癌で近年増加しています。毎年約10000人が子宮頸がんと診断され、約3000人が亡くなられています。
HPV(ヒトパピローマウイルス)感染が原因と考えられています。

HPV(ヒトパピローマウイルス)とは

性交渉のある女性の多くが感染するとてもありふれたウィルスです。
その多く(約90%)は体内から自然に排除されますが癌になりやすいHPV感染が長く継続し、ウィルスが体内から排除されない場合に癌へと進行していきます。
HPVには子宮頸がんの原因となる可能性のある高リスク型と良性の尖圭コンジローマというイボの原因となる低リスク型があります。

子宮頸がんワクチンとは

HPV感染を予防するためのワクチンです。
HPVにはとても多くの種類がありその中で16型と18型が癌になるケースの約65%を占めると言われています。

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接種が推奨される方

  1. 定期接種対象となる小学校6年から高校1年相当を含むすべての10代の皆様
  2. すべての20歳から26歳の皆様
  3. 27歳から45歳までの皆様も一定の効果が得られるとされており接種が推奨されています。

シルガード9(子宮頸がん9価ワクチン)について

上記16、18型に加え31、33、45、52、58型の高リスク型と6、11の低リスク型を含み9価ワクチンと呼ばれています。
このうち52型と58型は特にアジア人に感染が多いと言われています。
シルガード9は子宮頸がんの原因となるHPVの約90%に効果が期待されています。
海外では既に先進国を含む多くの国で承認され、接種が進んでいます。

ガーダシル(子宮頸がん4価ワクチン)について

上記16型、18型に加え6、11型の低リスク型を含み4価ワクチンと呼ばれています。
ガーダシルは子宮頸がんの原因となるHPVの約65%に効果が期待されています。

接種スケジュール

接種は6ヶ月かけて3回接種が必要です。
3回接種する事で充分な効果が得られます。
2回目は初回接種から2ヶ月後、3回目は6ヶ月後に接種します。

費用

定期接種対象者は自己負担なし
定期接種対象者以外は自費となります

シルガード9
費用1回28,000円
ガーダシル
費用1回16,500円

接種後の注意事項

接種後30分間は院内でお待ちいただきます。
時間に余裕を持ってご来院下さい。
接種後は注射部位を清潔に保って下さい。
接種後24時間は激しい運動はお控えください。
接種当日も入浴は大丈夫ですが注射部位は強くこすらないようにして下さい。

接種後にみられる症状

注射部位の痛み、腫れ、痒み、赤み
発熱、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、筋肉痛、関節痛など


キャッチアップ接種

お誕生日が1997年4月2日から2007年4月1日までの女性で子宮頸がんワクチン定期接種の時期に接種を逃した方にあらためてワクチン接種を公費で提供するものです。

接種が受けられる時期は2025年3月31日までの3年間です。

子宮頸がんワクチンは3回接種ですが、原則同じ種類のワクチンを3回接種します。

以前に1回接種された場合はあと2回、以前に2回接種された場合はあと1回の接種となります。

接種が中断された場合でも接種を再開する時に1回目からやり直すのではなく、残りの回数の接種で大丈夫です。

子宮頸がんワクチンとコロナワクチンを接種するケースではどちらが先でも可ですが2週間の間隔を空ける必要があります。

性交渉によってHPVに感染すると子宮頸がんワクチンによる感染予防効果が減少しますが効果が全くなくなる事はありません。キャッチアップ接種によるワクチン接種を受けることはとても意味があると考えます。

皆様にお伝えしたいこと

子宮頸がんはワクチンで予防できる癌です。
日本は他の先進国に比べると子宮頸がんワクチン接種が遅れています。多くの方々が子宮頸がんワクチン接種を受けられることそして定期的に子宮頸がん検診を受けて頂くことが皆様の健康に繋がると考えております。